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国破れて山河なし

 2011年3月、フクシマのすぐ後、あるブログに次のように書き込みました。

「国破れて山河あり・・・・・天神川のほとりを歩きながら遠く雪を被った山を見つめていると、この五言律詩が浮かんできました。あまりに有名なこの詩、この時ほど心に染みたことはありません。

春望.JPG

川べりにはいつもと同じ春の花。今年は眺めても気の滅入りは止まりません。

 1300年の時を経てなお心に響く言葉、片や瞬く間に崩壊していく核の巨大技術。

 普段なんとなく抱いていた「進歩する人類」というイメージは、幻でした。

 湯を沸かして電気を作る、ただそれだけのことに命を懸ける必要があるのでしょうか。

 身震いの止まらないような恐怖を道連れに、また私たちは同じ道を歩み続けるのでしょうか。」

 あれから4年、あたかも事故などなかったかのように原発の再稼働が進められています。懸念していたとおり、私たちはまた同じ道を歩いていくようです。

 やむを得ず故郷を逃れた人がいまだ12万人もいるにもかかわらず・・・・

 除染が不可能な山野には立ち入ることもできず、放射能にまみれたキノコや山菜も利用できません。

 あの時「せめて山河だけは残った」と思いましたが、残ったのは元の山河ではありませんでした。

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