スカーレット
立春も過ぎた2月6日、ようやく今冬初の積雪が見られた。観測史上最も遅い記録のようだ。
こんな日は薪ストーブがありがたい。山と積んだ薪置き場を往復し、燃料を補給する。
翌朝、ストーブに火を入れようと灰をかき混ぜる。出てきたのは赤茶色の見事な素焼きの壺。
うーん、いい色に焼きあがっている。
狩り蜂の一種が、積まれた薪に泥で巣を作り、それが偶然焼かれたのである。
調べてみると、巣の形から「モンキジガバチ」のもののようだ。ハエトリグモを捕まえ、集めて卵を産み付ける。卵からかえった幼虫はクモを食べて育つ。
殺したクモはすぐに腐り餌にはならない。幼虫が育つ間、生かしておかねばならない。麻酔をかけるというすごい仕掛けだ。
その幼虫もクモの中枢神経を避け、周りの筋肉から食べていくというからこれまたすごい技だ。
レーガノミクス、サッチャーリズムと1980年代から始まった新自由主義経済が世界中にはびこり、一部の者が富を独占、大多数が生かさず殺さず、最後まで搾り尽くされる。
ハエトリグモ諸君!いい加減、アベノミクスの麻酔から目を覚ましたらどうだ。