春はあけぼの
9月20日の例会、「くらます」からの下山中、渓流のわきにアケボノソウが咲いていた。
花の斑点を夜明けの星空に見立てたものとのこと。
枕草子は「春はあけぼの・・・、夏は夜・・・、秋は夕暮れ・・・、冬はつとめて…」と、四季の自然を描写することから始まる。これはすべて枕を交わした人と見る景色、あるいは逢瀬を待つ楽しみのひと時をあげたものであったという。(「枕草子の歴史学」:五味文彦)
「冬の夜いみじう寒きに、おもふ人とうづもれ伏して聞くに、鐘の音の、ただ物の底なるやうに聞ゆる、いとおかし。」
妻問婚が一般的でなおかつ性におおらかであった時代、男に都合がよいようにも思えるが、案外女性も自由を謳歌していたのかもしれない。