ぬばたま 檜扇(ヒオウギ)の実。烏羽玉(うばたま)ともいう。 カラスの羽のように黒いことから名づけられたか。ぬばたまの語源はよくわからないが、「うばたま」がなまったものか。 夏にはこれがアヤメの仲間?と思われる鮮やかな花を咲かせていたが、秋にはつやのある黒々とした実に変わっていた。 古の人々はこれを枕詞に黒や夜を詠った。 ぬばたまの妹が黒髪今夜(こよい)もか 吾がなき床に靡(なび)けて寝らむ ぬばたまの黒髪変り白けても 痛き恋には逢ふ時ありけり (万葉集) 今も昔も男と女
檜扇(ヒオウギ)の実。烏羽玉(うばたま)ともいう。 カラスの羽のように黒いことから名づけられたか。ぬばたまの語源はよくわからないが、「うばたま」がなまったものか。 夏にはこれがアヤメの仲間?と思われる鮮やかな花を咲かせていたが、秋にはつやのある黒々とした実に変わっていた。 古の人々はこれを枕詞に黒や夜を詠った。 ぬばたまの妹が黒髪今夜(こよい)もか 吾がなき床に靡(なび)けて寝らむ ぬばたまの黒髪変り白けても 痛き恋には逢ふ時ありけり (万葉集) 今も昔も男と女