top of page

ぬばたま

 檜扇(ヒオウギ)の実。烏羽玉(うばたま)ともいう。

 カラスの羽のように黒いことから名づけられたか。ぬばたまの語源はよくわからないが、「うばたま」がなまったものか。

 夏にはこれがアヤメの仲間?と思われる鮮やかな花を咲かせていたが、秋にはつやのある黒々とした実に変わっていた。

 古の人々はこれを枕詞に黒や夜を詠った。

ぬばたまの妹が黒髪今夜(こよい)もか 吾がなき床に靡(なび)けて寝らむ

ぬばたまの黒髪変り白けても 痛き恋には逢ふ時ありけり         (万葉集)

今も昔も男と女

Recent Posts
Archive
bottom of page