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遠い記憶

  • tottorishizen
  • 2016年5月17日
  • 読了時間: 1分

 春になると、蜜蜂が群れて固まっていた、駆除したなどと聞くことがある。

これは、ニホンミツバチの分蜂という現象で、増えたミツバチが分家を作るようなもの。駆除などしないで放っておけば、やがて新しい住処を見つけて飛び去ってしまう。危険は全くない。

 この分蜂群を捕えるのが「待ち箱」だ。居心地のよさそうな箱を用意してやれば、勝手に入って新しい巣を作る。

 明治になって普及したセイヨウミツバチによる養蜂と異なり、古来伝わる伝統養蜂だ。

庭の片隅に置いた箱、今年は5月初めに蜂が入った。

 加えて、キンリョウヘンという中国南部原産の蘭の花を添えてやれば、特によく集まってくる。

キンリョウヘンの花に集まり団子状態に。やがて吸い込まれるように箱の中に入っていく。

 ニホンミツバチは北海道を除く日本列島に分布しているが、東アジアに分布するトウヨウミツバチの亜種で、起源は大陸である。

 キンリョウヘンは室町時代に渡来し、園芸用に栽培されるようになった。

日本に自生しないキンリョウヘンの花に惹かれるのは、DNAに刻まれた祖先の記憶によるものであろうか。

 
 
 

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