原発ババ抜きトランプゲーム
トランプ大統領の登場は、長く続いたパクス・アメリカーナが終焉を迎えたことを象徴している。同じように力を誇った「原子力帝国」も黄昏時のようである。
ニューヨーク郊外、人口密集地帯からわずか50km地点のインディアンポイント原発。さすがアメリカ、いい度胸をしているとあきれるが、建設から40年を超え老朽化で廃止が決まったという。原子力発電が不経済と判明した今、まともな資本主義国では衰退せざるを得ない。
わが国では東芝がアメリカの原発ババを掴まされて立ち往生、存続の危機に立たされている。政府自体同じようなものでメーカーを後押ししてベトナム、インド、トルコ辺りに活路を求めようとしているが、早速ベトナムで頓挫した。原発ババは誰も引きたくない。
東電事故で表面化した原発ババを誰に引かせるか。経済産業省の悪だくみは、電気料金に上乗せして国民に持たせようとするものだが、自らの責任は棚上げで国民を納得させられるはずもない。
これからはエネルギーも地産地消の時代だ。鳥取でも、市民団体が作った鳥取湖陵高校太陽光発電所の電気は、地元資本の鳥取市民電力㈱が買い取り、公共施設や一般家庭に販売している。
市民団体が設置した鳥取湖陵高校屋上の50kwの太陽光発電設備
大手電力の原発に頼らなくて済む時代がすでに幕を開けている。原発ババは、大手電力にいつまでも持ってもらおう。