空巣箱
寒い日が続いた2月初旬、手すさびに鳥の巣箱を作ってみた。
本来秋のうちに木に掛けなければ巣作りなど望むべくもないのは分かっているが、庭の飾りと承知の上でエゴノキに取り付けた。
このエゴノキには秋遅くヤマガラが実をついばみにくる。外皮をむいて、固い実を枝に足で押さえつけ、くちばしでつつき割って白い中身を食べる。
仲間同士で教え合うのか数羽で訪れることもあり、窓越しで眺める姿は見飽きることがない。この型の巣箱はシジュウカラ用だが、ヤマガラも入るという。
ところで2,3日前、家の前の側溝に鳥の羽が落ちていた。「身」はなにか動物に食べられたのか羽のみが残されていたが、これが本当に美しい。光沢のある深緑色は雄のキジのものであろうか。
梅もほころび、庭に彩りを添えてくれた冬の渡り鳥もやがて姿を消して、繁殖期を迎える鳥たちのさえずりが聞こえるようになるのはもうすぐだ。
1年経つのがまことに早い。