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百合大国

 庭に植えたカノコユリが咲いている。花びらの斑点を鹿の子の模様に見立てた。九州南部、甑島などが原産地。

 日本に自生するユリの種類は多い。ヒメユリ、スカシユリ、コオニユリ,クルマユリ、ヒメサユリと枚挙にいとまない。ササユリは自宅ののり面にも自生する。小高い丘を切って造成した宅地は自然のおこぼれ満載で、毎年咲くのを楽しみにしている。

 昨夏、男体山に登った折、日光東照宮にも参拝したが、石垣にヤマユリが咲き残っていた。西日本にはない花で、その豪華さに目を奪われた。

 魅力あふれるこの日本特産種は、江戸時代ヨーロッパに持ち帰られ、やがて園芸種「カサブランカ」の交配親となった。

多種多様なユリに恵まれた日本であるが、昨今台湾原産のタカサゴユリが幅を利かせている。テッポウユリによく似たこの花、植えたつもりもないのに駐車場の片隅など、どこでも生えて増える。

 亜熱帯生まれで、日本の暑い夏がことさらお気に召したのであろうか。

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