遠い記憶
春になると、蜜蜂が群れて固まっていた、駆除したなどと聞くことがある。 これは、ニホンミツバチの分蜂という現象で、増えたミツバチが分家を作るようなもの。駆除などしないで放っておけば、やがて新しい住処を見つけて飛び去ってしまう。危険は全くない。...
桃源郷を見つけに
4月中旬の自宅に近い小山、木々の新芽と可憐なカスミザクラがパステルカラーの世界を作り上げる。 息をのむほどの美しさだ。 一瞬の時を経て緑一色に染まっていく。 もう10年も前であったろうか、島根県の80代も後半の男性が「農村の自然に余生を送る幸せ」と題して新聞に投稿していた。...
葉桜
自宅裏の数本のヤマザクラ、あっという間に葉桜となった。 近くの農道から見上げると、微妙にその色合いが異なる。花を咲かせた時期も少しずつずれていた。 今や桜の代表格となっているソメイヨシノは江戸時代末期に発見され、その華やかさからもてはやされて全国に普及しているが、元は1本の...
ミモザと椿
隣からミモザを一枝いただいた。今まで気づかなったので、ここ2、3日の暖かさで一気に咲いたのであろう。 いかにも外来種らしい名前には爽やかさな響きがあり、春らしい軽やかな洋装の女性を連想させる。 一方、庭の日本在来種の椿、濃緑の葉に鮮やかな赤色を浮かび上がらせて印象深い。江戸...
水清ければ魚棲まず
先日のNHKためしてガッテン、今が旬のカキのおいしい食べ方を紹介していた。 買い物客の多くが加熱して食べるにもかかわらず、生食用を買っているという。理由は、「生でも食べられるのだから安全でおいしいと思う、高価だし…。」 連れ合いに聞くと「私もそう。」...
伊豆千両
1月24日の例会「書写山」は荒天で延期して31日に実施。参加者は減ったものの、天気は良く結果的に正解。 広大な境内並び立つ伽藍を見学して後、バスの待つ刀出への下山路をたどった。谷に沿ったこの山道は造林のヒノキに覆われ、シカの食害もあってほとんど下草がない。...
音楽の起源
おに~のぱんつは いいぱんつ~ つよいぞ~つよいぞ~ おに~のかあさん ぬってくれた~ つよいぞ~つよいぞ~ フニクリ・フニクラの替え歌が流れる。小気味よいテンポ。 正月に来ていた11か月の孫娘、リズムに合わせて体を上下にゆすっている。誰が教えたわけでもない。...
ぬばたま
檜扇(ヒオウギ)の実。烏羽玉(うばたま)ともいう。 カラスの羽のように黒いことから名づけられたか。ぬばたまの語源はよくわからないが、「うばたま」がなまったものか。 夏にはこれがアヤメの仲間?と思われる鮮やかな花を咲かせていたが、秋にはつやのある黒々とした実に変わっていた。...
火垂るの墓
野坂昭如さんが亡くなった。 直木賞受賞作「火垂るの墓」を読んだのは文庫本であったから、受賞からしばらく経った1970年代の初めであったろう。 野垂れ死にした少年。持っていたキャンディーの空き缶からこぼれ出る妹の遺骨。40年以上経っても忘れることのない最終章だ。...
ラプソディーインブルー
名前に惹かれて植えたバラ「ラプソディーインブルー」、秋遅くなって返り咲いた。 薄紫の花びらに芳香を放って、なんとなくそんな雰囲気が漂う。 バラのために付けられた名前かと思ったが、1924年にアメリカで発表された曲にちなんだものであった。 You...